棒ふりのカフェテラス (文春文庫)

駆け出しの頃の岩城さんのお話です。一見コワモテ風、でも実は魅力的なアルゲリッチとの話、とってもボケてて可愛い若かりし頃の中村紘子さん、あほな事ばかりしていた盟友や先達との話など話題は満載ですが、ルービンシュタイン先生との長年の交流については本当に暖かく、泣けてきます。他の方のレビューにもあるように、ちょっと古い時代の話ですが、その頃があったからこそ今の日本のクラシック音楽界があるのだと、先人の皆様の努力と若い熱意に打たれます。今ではもう岩城先生の指揮が聴けないのがとても残念です。